🌍 25年度、スタートアップ投資額は18%増 #150

🌍 25年度、スタートアップ投資額は18%増 #150

おはようございます。

今週は電力、水系スタートアップが資金調達を実施したと発表しました。今回のニュースレターは150回目となります。いつもお読みいただきありがとうございます。ご意見やフィードバックがございましたら、本メールへの返信にてぜひお寄せください。


📈26年1月〜3月は171億円、前年同期比17%減

2025年度の国内Climate Techスタートアップへの投資額は996億円と、2024年度の843億円から18%増加し、通年度ベースでは成長をしています。一方で、2026年Q1は171億円と前年同期比で17%減少したが、足元では回復の兆しも見られます。

Source: Climate Tech Japan's Deal Tracker

📢四半期ベースでは、2026年1月〜3月の投資総額は約171億円となりました。その約60%が上位数件に集中しており、単一の大型案件が約40億円超と全体の約25%を占めています。見かけ上の回復に対して、市場全体の広がりは依然として限定的です。

⚡️分野別では、電力・エネルギーが引き続き最大の投資先ですが、発電設備そのものではなく、グリッド制御や分散エネルギー、データセンター向け熱対策といった「運用・最適化」領域に資金が集まっています。

🍀一方、食料・農業やClimate SaaSでは、数億〜十数億円規模の中型ラウンドが継続しており、件数ベースでは安定した活動が確認できます。

💰全体として、投資家は事業会社や金融機関が中心であり、事業連携や社会実装の面では強みとなる一方、投資判断は相対的に慎重であり、市場全体としては安定的ではあるものの、投資規模の成長の加速度は限定的となる傾向があります。

💭また、今後の投資動向を左右する要因の一つとして、今夏にも予定されている日本の成長戦略の更新や、高市早苗政権が掲げる17分野ロードマップの具体化が挙げられます。これらの政策の方向性や優先分野は、今後の投資判断において重要なファクターとなる可能性があります。


💸投資家ランキング

2023年1月〜2026年3月までの投資データを踏まえると、主な投資家ランキングは以下の通りです。

順位 投資家名 累計投資件数(2023–2026) 主な投資領域
1 環境エネルギー投資 24 再エネ、蓄電池、エネルギーインフラ
2 三菱UFJキャピタル 14 エネルギー、アグリ、SaaS、サプライチェーン
3 インキュベイトファンド 12 シード投資(横断的)
4 みずほキャピタル 11 SaaS、サプライチェーン、食品・流通
5 SMBCベンチャーキャピタル 11 モビリティ、エネルギー、インフラ
6 Beyond Next Ventures 10 ディープテック(素材、エネルギー、バイオ)
7 脱炭素化支援機構 10 脱炭素インフラ、プロジェクト投資
8 Spiral Capital 10 エネルギー、Climate SaaS、ディープテック
9 慶應イノベーション・イニシアティブ 9 大学発ディープテック
10 ANRI 8 シード中心

なお、本ランキングは投資件数ベースで作成しており、投資金額とは必ずしも比例しません。

*公開情報に基づいています。Climate Tech Japan のDeal Trackerに未掲載の案件があれば、ぜひここまでご共有ください。


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📰今週のニュース

⚡東京電力は、柏崎刈羽原発6号機が営業運‌転を再開したと発表しました。約14年ぶりの再稼働となります。東電は原子炉が1基稼働した場合の収支改善効果を年間​約1000億円と試算しています。

🔋韓国ハンファの日本法人(Q.ENEST)の他、KDDI系や東京ガス電力小売り各社が家庭の小型蓄電池から電力を買い取り、市場で売る事業を始める、と日本経済新聞が報じています。利益の一部を家庭に還元する内容で、再エネ普及を後押ししつつ家庭の光熱費の削減につながるサービスです。

🛢️千葉県の九十九里沖の地下に二酸化炭素を貯留するCCS事業に向けて、INPEXと関東天然瓦斯開発が出資する首都圏CCSは7月にも九十九里町沖で試掘調査を始める予定です。北海道・苫小牧沖に続く全国2例目となり、今後国内年間排出量の0.5%に相当する二酸化炭素の貯留が見込まれています。

🤝トランプ米大統領は19日、パキスタンの首都イスラマバードにイランとの交渉代表団を送るとSNSで明らかにしました。「あす夜、交渉のために現地に入るだろう」と表明し、イランに戦闘終結に向けた合意の受け入れを迫ったとみられます。


💵資金調達

⚡️住宅用太陽光の第三者所有サービス『シェアでんき』を提供するシェアリングエネルギーは、第一生命保険、グローバル・ブレイン、三井化学、東急建設、きらぼしキャピタル、常陽銀行、AGキャピタル、GMO VenturePartners、フィンテック グローバル等を引受先とする第三者割当増資により、シリーズCラウンドのセカンドクローズとして総額8.62億円の資金調達を完了したと発表しました。

💧水問題の構造的解決に向けた小規模分散型水循環システムの開発・社会実装を手がけるWOTAは、東京海上日動火災保険、三菱UFJ信託銀行、パーソルホールディングス等を引受先とする優先株式の発行、SMBC日興証券を通じたJ-Shipsによる特定投資家からの出資、および三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケート型ベンチャーデットにより、シリーズCのエクステンションラウンドにて資金調達を実施したと発表しました。

🌱完全密閉型植物工場を開発・展開するプランテックスは、KOBASHIホールディングスとの資本業務提携を実現し、同グループの小橋工業を引受先とする第三者割当増資により資金調達を実施したと発表しました。


⇧ファンド設立・買収・IPO

🛣️森ビルイノベーションファンド:Spiral Innovation Partnersは、森ビルと共同で、100億円規模のCVCファンド「森ビルイノベーションファンド投資事業有限責任組合」を組成したと発表しました。都市の進化を支えるイノベーションエコシステムの構築に資する、幅広い業種・ステージのスタートアップが投資対象になるとのことです。

↔️Plug and Play Japan Fund I:Plug and Play Japanは、初号ファンド「Plug and Play Japan Fund I 投資事業有限責任組合」について、目標調達額を超える総額60億円超でファイナルクローズを完了したと発表しました。国内外のシード・アーリーステージのスタートアップを対象に、Deeptech、AI、Sustainability、SaaS、DX、FinTechなどに投資していくとのことです。

⚡️丸紅は、100%子会社のSmartestEnergyを通じて、スペイン、ポルトガルおよびメキシコ・ブラジル・チリなどの中南米において、電力・ガス卸売・小売事業を行うFactor Energiaの株式85%を約204百万ユーロ(約375億円)で取得したと発表しました。


以上、Climate Techに関する情報をご紹介しました。

Climate Techに関する新しいアイデアや、イベント、関心/興味のあるトピックがあれば、ぜひClimate Tech Japanにまでお寄せください。


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